田川市郡の子どもたちの学びを地域と民間の力で支える「田川教育振興財団」の2027年1月の設立に向け、設立準備を進める実行委員会が現在、クラウドファンディング(CF)で支援を呼びかけている。
「第4回たがわ教育フェス」で財団の設立を提案したチーム(写真提供=田川教育振興財団設立プロジェクト実行委員会)
財団はまず一般財団法人として設立し、その後、公益財団法人の認定を申請する予定。発起人で実行委員会代表の北敢さんと税理士の藤永哲嗣さんが中心となり、廃校を活用した複合施設「いいかねPalette(パレット)」(田川市猪国)を運営するBOOK(同)が事務局を担う。
構想が生まれたのは、昨年開いた「第4回たがわ教育フェス」。田川の学生たちが「こどもが考える理想の学校」をテーマに発表し、その実現策を参加者全員で考える中で、藤永さんのチームが財団の設立を提案した。藤永さんは税理士として相続や遺贈で財産を寄付する家庭を見てきたことから、十数年前から財団の設立を構想していたという。
同フェスの実行委員会代表も務める北さんは、2018(平成30)年に田川の小学校に赴任。「どうせ自分には無理」と最初から諦めてしまう子どもたちや、進路相談で「大学に行きたい。けど、うちはお金がないから行けない」と涙を流す生徒と出会ってきた。一人の教員の熱意や行政の単年度予算だけに頼る教育支援には限界があるとして、地域全体で持続的に子どもたちを支える仕組みを目指す。
事業の柱は「届ける」「支える」「残す」の3つ。学びを提供する人や場所を整理して子どもたちに届ける仕組みを整え、子どものために動く大人や教育現場の相談に応じる。活動の内容は見える化し、次世代につなぐ。
目標金額は350万円。一般財団法人の設立に必要な基本財産300万円と、立ち上げや事務局運営の費用50万円に充てる。設立後1年目の活動には500万円が必要と見込む。
募集初日に14人が支援し、11月3日時点で支援総額は200万円を超えた。LINEのオープンチャットには93人が参加し、意見を交わしている。
北さんは「『生まれた場所で、人生が決まってはならない』。子どもたちが未来を諦める前に、大人たちが未来を諦めない田川を、地域と民間の力で共につくっていきたい」と呼びかける。
返礼は3,000円~50万円の10種類で、Tシャツなどのグッズやオンライン報告会への招待、企業向けのロゴ掲載などを用意する。募集は11月30日まで。